令和3年 技術士第二次試験 機械部門 必須科目 Ⅲー1 論文構成案

技術士

みなさん、技術士試験論文をどのように書いていますか。

そんな論文なんてさっぱりわからないという方がいたら、この記事を参考にしてみてください。

基礎知識は多少必要ですが、論文を書くための考え方やヒントをこのブログではご紹介しています。

よかったら、過去の記事もチェックしてみてください。

今回は、さっそく論文構成の回答案について説明したいと思います。

みなさまの技術士試験勉強の一助になれば幸いです。

それではどうぞ。

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問題文と設問

Ⅲ-Ⅰ 製造現場では、少子高齢化により生産年齢人口が減少する課題に対して、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)、AI(Artificial Intelligence:人工知能)に代表されるデジタル技術を活用して、設備状態監視、生産品質管理、異常検知、故障予測などを行い、現場に人がいなくても自動化された設備により生産性を維持、向上できるスマート工場化が進められている。

(1) 自動化された設備を開発する技術者の立場で、具体的な事例を挙げて、多面的な観点から3つ課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、課題の内容を示せ。

(2) 抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。

(3) すべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。

論文構成案

回答内容の論文構成として、知識を整理して以降のように考えます。

自動化設備の課題、その目的とは何かについて考えます。

自動化設備:スマート設備化の課題、目的とは、

品質向上、生産性向上、コスト削減、リードタイム短縮、人材不足への対応、技術伝承です。

次に、これらの課題はどんな観点に基づいたものなのか、そしてその具体的施策について整理します。

整理した内容が以下の表です。

課題観点具体的施策
品質向上安全性、信頼性状態監視センサ、IoT常時監視、AI解析診断
コスト削減省力化同上
生産性の向上信頼性、設計効率化、保守同上
リードタイム短縮省力化同上
人材不足への対応設計効率化、人材育成、省力化IoTデータ収集、AI解析診断
技術継承人材育成、標準化IoTデータ収集、AI解析診断

具体的施策については、スマート化に特化すると自然と同じものになってしまうのは仕方ありません。

この表ができれば、あとは文章化していくだけです。

限られた時間内に論文を書き上げるには、このように考えを整理してから記述していく方法が有効です。

考えを最初に大まかに整理して書く内容を決めておき、書いていくうちに内容が違う方向へ行ってしまわないようにするためです。

設問(2)及び(3)に対して、論述しやすく重要な課題は、この表の中からだと品質向上または生産性の向上でしょう。

そして、自動化設備のスマート化というテーマで論述するのであれば、私は生産性の向上が書きやすいと考えます。

まとめ

今回の記事では、以下のことをご説明しました。

・課題、観点、具体的施策を表に整理

・設問に答えやすい観点を選ぶ

これだけです。

ここまで、みなさんいかがでしたでしょうか。

私が書いた参考論文をこちらで公開しております。

よければそちらもチェックしてみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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